2025.07.31

飲酒対策

アルコールチェックの確認者がいない場合どうすれば良い?対処法を解説

アルコールチェックの確認者が不在の場合は、ビデオ通話・代行サービス・専用アプリで対応できます。
これらの方法を使えば、法令を守りつつ実務の支障も回避できます。本記事ではその具体策を解説します。

目次

アルコールチェックの義務化や対象者

アルコールチェックの義務化は、2022年4月から白ナンバー車両を業務で使用する一定規模以上の事業所に対して適用されました。
 
対象は「定員11人以上の車両を1台以上」、または「5台以上の車両を保有する事業所」で、安全運転管理者の選任が必要です。
 
2023年12月からは、アルコール検知器の使用も義務化されました。これは、運転前後に目視とアルコール検知器による酒気帯び確認を行い、その記録を1年間保存することが求められています。
 
関連記事:アルコールチェックの義務化、アルコール検知器使用の義務化とは?いつから始まった? | SAFETY LIFE MEDIA

アルコールチェックを確認する人とは?

アルコールチェックの確認は、企業や事業所が任命する安全運転管理者が行います。
 
安全運転管理者が不在の場合には、副安全運転管理者や安全運転管理者の業務を補助する者に代行させることが可能です。
 
安全運転管理者や副安全運転管理者は、運転前に運転者の酒気帯びの有無を目視や機器で確認し、記録を残す責任があります。
 
関連記事:届出、講習、副安全運転管理者など概要を簡潔に解説 | SAFETY LIFE MEDIA

アルコールチェックの確認者が不在のケースとは?

アルコールチェックの確認者が不在となるケースには、早朝や深夜の単独運転、遠隔地での業務、出張先からの直行直帰などが挙げられます。
 
特に、運転者が一人で業務を開始・終了する状況では、対面での確認が困難です。また、少人数の事業所やシフト勤務が多い職場では、常に確認者を配置するのが難しい場合もあります。
 
関連記事:直行直帰でもアルコールチェックは必要?ドライバーのための基本知識 | SAFETY LIFE MEDIA

アルコールチェックの確認者がいない場合の対処法

安全運転管理者や副安全運転管理者が不在、もしくは何らかの理由で確認する人がいない場合は、次の方法で対処しましょう。
 

  • ビデオ通話で対応する
  • アルコールチェック代行サービスを利用する
  • アルコールチェックアプリを使う

ビデオ通話で対応する

確認者が不在の場合は、ビデオ通話によるアルコールチェックで対処することが可能です。

警察庁のQ&Aでは、直行直帰等で対面確認が困難な場合には、ビデオ通話等の方法を対面に準じる方法として実施できると示されています。
 

Q2.直行直帰の場合にも安全運転管理者が対面で酒気帯びの有無を確認する必要がありますか?

A2.酒気帯び確認の方法は対面が原則ですが、直行直帰の場合その他対面での確認が困難な場合にはこれに準ずる方法で実施することができます。

具体的には、運転者に携帯型アルコール検知器を携行させるなどした上で、

① カメラ、モニター等によって、安全運転管理者が運転者の顔色、応答の声
の調子等とともに、アルコール検知器による測定結果を確認する方法
② 携帯電話、業務無線その他の運転者と直接対話できる方法によって、安全運転管理者が運転者の応答の声の調子等を確認するとともに、アルコール検知器による測定結果を報告させる方法

等の対面による確認と同視できるような方法が考えられます。

引用:Q1 運転者が運転する度に酒気帯びの有無を確認することが必要ですか? A1 安全運転管理者は|警察庁

たとえば、自宅から営業先に直接向かう場合は、運転前に安全運転管理者とビデオ通話を行います。
 
目視による状態確認と、アルコールチェッカーの測定結果を画面越しに、安全運転管理者に確認してもらえれば大丈夫です。

アルコールチェック代行サービスを利用する

アルコールチェックの確認者が不在の場合は、外部のアルコールチェック代行サービスを利用する方法があります。
 
民間の代行サービスやアプリは、記録保存や遠隔確認を補助する手段として有用ですが、法令上は安全運転管理者等が確認を行う必要があります。導入する際は、実務運用が警察庁の指導に適合するかを確認することが重要です。
 
記録の保存や法令対応もサポートしてくれるため、企業の負担軽減につながります。たとえば、安全運転管理者が常駐できない環境では、コンプライアンスと業務効率化の両立に役立ちます。

アルコールチェックアプリを使う

確認者が不在でもアルコールチェックを確実に行う方法として、専用アプリを活用することで解決できます。
 
アルコールチェックアプリは、測定結果の自動記録やクラウド保存に対応しています。また、遠隔で管理者が確認することが可能です。
 
顔認証やGPS機能を備えたものもあり、本人確認や位置情報の記録もできます。業務開始前のチェックを漏れなく行えるため、便利なアプリです。

「ソシアック・ネオ」は遠隔でのアルコールチェックができる

中央自動車工業の「ソシアック・ネオ」は、スマホアプリを使用してPCソフトにデータを送信することで、遠隔でのアルコールチェックに対応できます。
※スマホアプリ→PC間の通信には、Gmailが必要です。
 
「ソシアック・ネオ」の強みは、複数拠点に設置されたアルコール検知器とのデータを、デジタルで一元管理できることにあります。
 
これにより、拠点数の多い企業でも管理者の手間を大幅に削減し、無駄なコストを抑えられるのがメリットです。
 
App StoreでもGoogle Play Storeでも、アプリをインストールすることができます。詳しくは、以下のサイトやアプリストアからご覧ください。
 
ソシアック・ネオ:SOCIAC NEO | アルコール検知器(アルコールチェッカー)ソシアック | 中央自動車工業株式会社
App Store:「ソシアックネオ」App Store
Google Play:ソシアックネオ - Google Play のアプリ

まとめ

早朝や深夜の単独運転、遠隔地での業務、出張先からの直行直帰などの場合、安全運転管理者に直接アルコールチェックしてもらうことが難しいです。
 
その場合はビデオ通話で対応するのが、現実的な対処法でしょう。また、企業によってはアルコールチェック代行サービスや、アルコールチェックアプリを導入してもらうのがおすすめです。

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