2024.05.27
危機管理
運転用サングラスの選び方は?基準や規格について解説
運転中の視界の悪さにストレスを感じている方は多いかもしれません。運転中に良好な視界を確保するためには、運転用サングラスの着用がおすすめです。
この記事では、運転中にサングラスを使用するメリットや、おすすめしたい運転用サングラスの基準・規格について解説します。
目次
運転中にサングラスをかけるメリットとは
運転中にサングラスを使用する主なメリットは5つです。
①眩しさの軽減
眩しさの軽減は、サングラスを着用する際に期待できる大きなメリットです。運転中に浴びる直接的な太陽光や、ビルやガラス面などから受ける反射光は視界を妨げる原因となります。
また、夕暮れ時や、太陽が沈むまでの時間が長い時期(冬場など)には、普段以上に眩しさを感じるでしょう。眩しさによってもたらされるストレスの多くは、サングラスを着用することで解消可能です。
②目の保護
太陽光などの強い光は、網膜や角膜にダメージをあたえます。長時間の運転中に強い太陽光を浴び続ける行為は、できるだけ避けなければなりません。
目のダメージが気になる際にもサングラスは有効です。サングラスにより太陽光を遮断し、網膜や角膜のダメージ軽減に努めましょう。
③紫外線の遮断
太陽光には、人体に悪影響を及ぼす紫外線が含まれています。皮膚関連の病気が取り沙汰されやすい紫外線ですが、目にも悪影響を及ぼします。目から大量の紫外線が吸収されることで、白内障や角膜炎など、様々な病気を引き起こすリスクが高まるのです。
紫外線の吸収防止にも、サングラスは有効です。紫外線カット(UVカット)のサングラスを使用すれば、太陽光に含まれる有害な紫外線を効率的に遮断できます。
④鮮明な視界の確保
運転用サングラスは、鮮明な視界の確保にも影響します。運転用サングラスには、様々な気象条件(雨・雪・霧など)の中でも良好な視界を維持できるモデルが展開されています。
運転中の眩しさや目の保護だけでなく、より鮮明な視界確保のためにサングラスを活用する選択肢もあるのです。
⑤交通違反や事故の防止
交通違反や事故防止にも、運転用サングラスは効果的です。眩しさや目の疲れ、視界が遮られるような条件下での運転では、交通違反や事故のリスクが高まります。
サングラスにより安全運転を維持できれば、交通違反や事故のリスクを軽減可能です。
運転用サングラスの規格
運転中に使用するサングラスは、日本産業規格(JIS)により透過率が規定されています。日本産業規格とは、産業製品に対する様々な基準を定めた国家規格です。規格を統一することで、生産性や公正性、安全性の維持や向上を目的としています。
運転中に使用するサングラスにも、日本産業規格により規定された規格が存在します。現在定められている代表的な規格は、「可視光線透過率(光を通す割合)」に関する内容です。
可視光線透過率とは、目に入ってくる光の量を数値化した基準です。透過率が低いほど光を通さず、高いほど光を通しやすくなるのです。
運転中におけるサングラスの日本産業規定(JIS) | |
昼間の運転時における可視光線透過率 | 可視光線透過率8%以下のレンズの使用禁止 |
夜間・薄暮の運転時における可視光線透過率 | 可視光線透過率75%以下のレンズの使用禁止 |
光の絶対量が異なる昼間と夜間では、可視光線透過率の基準も異なっています。運転中にサングラスを着用する際には、日本産業規格(JIS)に定められた内容を意識しましょう。ただし、規格外のサングラスを着用しても違法性はありません。
〈参考〉日本規格協会グループ
運転用サングラスの選び方
運転時におけるサングラスはとても重要なアイテムです。自分に合った製品を選ぶ際に、押さえておきたいポイントをまとめました。
基準に合致した可視光線透過率
運転用サングラスを選ぶ際に、可視光線透過率はとても重要な要素です。昼間に使用するサングラスは光を遮断できるもの(濃いレンズ)、夜間・薄暮時間帯に使用するサングラスは光を通すもの(薄いレンズ)を念頭におき、可視光線透過率を意識しましょう。
昼間に使用するサングラスには可視光線透過率25%〜45%程度、夜間・薄暮時間帯に使用するサングラスには可視光線透過率75%以上のアイテムがおすすめです。
サングラスに推奨されている可視光線透過率は、昼間用と夜間・薄暮時間帯用で大きく異なります。運転頻度の高い方は、必要に応じて使い分けてください。
可視光線透過率の具体的な数字は、商品のタグやラベルに記載されています。購入する際には忘れずに確認しましょう。
紫外線防止機能(UVカット)搭載モデル
紫外線は目にもダメージを与えます。運転中に着用するサングラスには、UVカットレンズがおすすめです。
UV加工サングラスには、紫外線透過率(カット率)が記載されています。より多くの紫外線防止機能を備えたモデルが良いでしょう。
紫外線防止機能の表記例
(機能は同じでも透過率とカット率により表記が異なる)
- ●紫外線透過率2.0%:紫外線を98%カット
- ●紫外線カット率98%:紫外線を98%カット
視野が広いフレーム
良好な視界の確保はサングラス選びの基本です。可視光線透過率や紫外線防止機能が搭載されたモデルでも、視界を遮るようなフレームを選択してはいけません。
運転用サングラスを購入する際には、視界を妨げないフレームや顔馴染みの良いモデルを選んでください。
運転と相性の良いレンズカラー
様々なバリエーションが展開されているレンズカラーですが、運転と相性の良いカラーが存在します。
ブラウンやグレーは、目に馴染みやすい色彩です。太陽光の眩しさや建物からの照り返しを防ぎ、周囲の景色なども見えやすい特徴を備えています。
夜間・薄暮時間帯のヘッドライト対策には、イエローやグリーン系のレンズがおすすめです。イエローやグリーン系のレンズは、ヘッドライトに含まれる青系統の光に耐性を持っています。夜間・薄暮時間帯の運転ストレスを軽減してくれるでしょう。
運転用サングラスはどこで買う?
運転用サングラスを購入する際には、実際に手にとって着用感を確かめられる店舗購入がおすすめです。参考までに、運転用サングラスを取り扱う代表的なメーカーをご紹介します。
Zoff
眼鏡やサングラスの製造販売・輸出入を手がけるZoffでは、運転用のサングラスも豊富に取り扱っています。国内の店舗数も豊富であり、好みのフレームとレンズを組み合わせてサングラスを作ることも可能です。
JINS
アイウエアや服飾雑貨の企画・製造・販売などで知られるJINSにも、豊富なドライブレンズが揃っています。昼間用の「デイ」と夜間用の「ナイト」が用意されており、様々な運転シーンに対応したサングラスを選択できます。
眼鏡市場
眼鏡販売企業として老舗の眼鏡市場では、24時間使用できるドライブ専用レンズ(ALL-DRAIVE)が販売されています。光の波長をコントロールできる機能レンズは、運転頻度の高い方におすすめのモデルです。
〈参考〉Zoff JINS 眼鏡市場
まとめ
安全運転を維持するためには、良好な視界の確保や目の疲労軽減が欠かせません。運転用サングラスを上手く利用できれば、これまで以上に快適な運転環境を整えられるでしょう。
運転中の視界の悪さや目の疲労が気になる方は、運転用サングラスの着用を検討してみてはいかがでしょうか。