電動キックボードの飲酒運転は違法行為！罰則や実例について解説

電動キックボードの飲酒運転は、法律違反になるのをご存知でしょうか？　手軽に運転できる電動キックボードですが、法律上は「車両」と定義され、明確な運転基準が設けられています。

この記事では、電動キックボードを使用する方へ向け、飲酒運転における罰則や実例を解説します。

電動キックボードの飲酒運転は違法行為

飲酒状態で電動キックボードを運転してはいけません。電動キックボードの飲酒運転は違法行為であり、罰則の対象です。また、飲酒運転の可能性がある者に対し電動キックボードを提供したり、飲酒運転の可能性がある者に酒類を提供、勧めたりしてはいけません。

電動キックボードにおける飲酒運転の罰則

電動キックボードにおける飲酒運転の実例

2023年の7月には、都内で電動キックボードを飲酒運転した大学生が追突事故を起こし書類送検されています。気楽に運転可能な電動キックボードですが、交通ルールを破った際には相応の罰則が課せられます。

電動キックボードの飲酒運転で免停

電動キックボードで飲酒運転を起こした場合には、免許停止処分が下される可能性があります。
 
電動キックボードの運転に免許は必要ありませんが、普通免許などを所持している者が飲酒した状態で電動キックボードを運転し、事故等を引き起こした場合、道路交通法に基づき（103条1項8号）、自動車運転免許の停止処分が下される可能性があるのです。

電動キックボードに関する運用ルール

原動機付自転車の中でも「特定小型原動機付自転車」と定義されている電動キックボード。
 
2023年7月（令和5年）の道路交通法改正により、特定小型原動機付自転車の交通方法等に関する規定が施行されました。道路交通法改正に伴い、一定の条件を満たす電動キックボードには、新たな交通ルールが適用されています。

令和5年7月以降の新基準と従来の基準比較

道路交通法で定める電動キックボードの定義

電動キックボード（特定小型原動機付自転車）の定義は以下の通りです。
 

電動キックボードの保安基準項目

電動キックボードには、保安上の都合により、装備や備品に具体的な基準が設けられています。
 

• ●前照灯（ヘッドライト）

• ●警音器（クラクション等）

• ●バッテリーの安全性

• ●最高速度表示灯

• ●制動装置

• ●方向指示器

• ●尾灯・制御灯

• ●走行安全性（段差等の走行）

• ●スピードリミッター（設定最高速度を超えて加速しない、最高速度がいたずらに変更できないこと）

電動キックボードの違法運転について

電動キックボードの利用には、飲酒運転以外にも禁止されている運転行為があります。代表的な違法行為と、罰則の内容をまとめました。

二人乗り

【罰則】5万円以下の罰金等
 
電動キックボードは一人乗り専用の車両です。二人乗りしてはいけません。

小回り右折

【罰則】5万円以下の罰金
 
小回り右折とは、普通自動車や大型二輪車と同様に、直接交差点に侵入して右折する通行方法を指します。道路交通法では、原動機付自転車に小回り右折は認められていません。
 
原動機付自転車である電動キックボードを運転する際には、二段階右折（二段階右折禁止標識がある場合は例外）が義務付けられています。

駐車違反

【罰則】15万円以下の罰金等
 
電動キックボードを駐車できるスペースは限られています。歩道や路上、私有地など、法律で認められていない場所へ駐車してはいけません。
 

整備不良

【罰則】3ヶ月以下の懲役または万円以下の罰金等
 
車検のない電動キックボードですが、だからこそ自己管理が求められます。電動キックボードを運転する前には、必ず保安基準項目を確認してください。

ながら運転

【罰則】1年以下の懲役または30万円以下の罰金
 
スマートフォンや携帯電話を操作しながらの運転は、違法運転に該当します。
 
 
電動キックボードの違法運転の詳細は、以下のHPをご参照ください。
 
〈参考〉警察庁　特定小型原動機付自転車（いわゆる電動キックボード等）に関する交通ルールについて

まとめ

道路交通法の改正により、電動キックボードの運転に免許は不要（条件あり）となりました。ただし、運転における遵守すべき法律は存在しています。電動キックボードを運転する際には、道路交通法に則った運転を徹底してください。