2023.03.28

運送業界

社用車管理の仕事内容と目的とは 社用車管理の重要性

会社の資源である社用車ですが、管理を怠ると事故などのトラブルが発生する可能性が高くなります。

社用車で事故が起きてしまった場合は、社会的信用の失墜・経済的損失も発生してしまうため、社用車管理は重要です。

目次

社用車管理の目的

 会社に業務等で使用する社用車がある場合は、社用車管理者を設けて管理する必要があります。なぜ社用車管理が必要なのかというと、従業員が社用車で事故を起こしたとき、会社に損害が発生してしまう恐れがあるからです。
 
社用車管理の目的として、リスクの軽減や利用状況の管理があげられます。事前に運転者の状態の確認をしておけば、安全運転につながり事故にあうリスクをさげられます。
 
また、利用状況を把握していれば、運転者の運転時間の管理ができるため、運転による過労でおこる事故やトラブルを避けることもできます。

社用車管理は義務化されている?

一定台数以上の自動車を保有している事業者は、事業所等ごとに、安全運転管理者による社用車管理を義務付けられています。
 
安全運転管理者の選任を必要とする自動車の台数の基準は以下の通りです。
 

  • ●乗車店員が11人以上の自動車:1台以上
     
  • ●その他の自動車:5台以上

社用車管理の業務と目的

社用車管理業務は、「運転者の管理・車の管理・予定の管理」の3つ業務に大きく分けることができます。

車両の管理

車両の管理は以下のような、社用車の安全を管理する業務のことを指します。
 

  • ●車両運転台帳の作成
     
  • ●車両管理規定の作成・見直し
     
  • ●自賠責保険や任意保険への加入
     
  • ●定期的な整備・点検
     
  • ●車検対応・契約更新
     
  • ●自動車税の納付

運転者の管理

社用車は運転者の管理も不可です。ハイヤーなどをリースする際はドライバーも手配することになります。そのため、従業員への使用許可や運転日報の作成などが重要な業務になってきます。
 

  • ●運転日報の作成を義務にする
     
  • ●社用車を運転する従業員に使用許可申請を提出させる
     
  • ●社用車を運転する従業員への講習

運行の管理

運行の管理は、社用車の使用状況や予定、目的の管理をおこなう業務です。
 

  • ●社用車の運行稼働率の管理
     
  • ●運行計画の作成

社用車管理を合理的に行うコツ

ドライバー管理

ドライバーの健康状態や日々のコミュニケーションをとることは大切です。運転日報の記入をしてもらい、運転時に何か問題がなかったかなど確認することも必要でしょう。
 
そして、社用車の使用状況を管理して、予約が重複しないようにすることも業務の合理化につながります。

もし、会社内でドライバーの休憩所などを用意できるのならば設けましょう。ドライバーが仮眠や休憩をとることができるため、過労による事故を防ぐことにつながります。

自動車保険

社用車が事故を起こしたときは、会社が保険料を支払うことになります。そのため、社用車を運転できる従業員の人数を定めましょう。
 
社用車を10台以上所有している場合は、保険料の割引率が高くなってしまい、通常よりも費用が掛かってしまうことがあります。

社用車管理の重要性

社用車管理を行うことで、従業員に安全な環境を提供できることにつながります。たとえば、事前に車両点検や整備を怠ることがなければ、車両トラブルによっておこる事故を未然に防ぐことができます。

従業員が事故を起こしたときは、運転していた従業員だけではなく、会社にも責任が発生するため管理が重要となります。
 
他にも、運行状況を把握することで、運用にかかるガソリン代のコストを管理することができるため、コストの見直しも期待できるでしょう。
 
とはいえ社用車の管理は徹底して管理していたとしても何かしらのトラブルが発生する可能性も低くはありません。
 
万が一のトラブルを極力防ぐためには、車両管理システムの導入が効果的です。安全運転管理者の負担軽減にもなりますし、社用車をあつかう従業員、会社全体を守るためにも、ソリューションを活用するのも一つの手です。

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