2025.09.30

運送業界

トラックの車検|有効期限や費用、どこで車検を受けるかを解説

トラックの車検は、安全性と法令遵守のために定期的に受ける必要がある重要な点検制度です。車両の総重量によって有効期間が異なり、費用や手続きも乗用車とは大きく違います。
 
今回の記事では、トラックの車検にかかる費用の目安や内訳、受けられる場所、必要書類と手続きの流れまでを丁寧に解説します。

目次

トラックの車検の有効期間

トラックの車検の有効期間は、ざっくり「自家用(白ナンバー)か事業用(緑ナンバー)か」で大きく変わります。

自家用貨物自動車(白ナンバー・軽を除く)

  • ●新規登録後:2年
  • ●2回目以降:1年ごと
 いわゆる2t車・4t車など(軽以外)の自家用は、初度登録は2年、以後1年のサイクルが基本となります。

事業用貨物自動車(緑ナンバー:小型・普通・大型を含む)

  • ●新車登録後:1年
  • ●2回目以降:1年
 営業用(運送事業等)は初回から毎年です。車両総重量にかかわらず、事業用であること自体がポイントです。

軽貨物(軽トラック・軽バン)

  • 自家用・事業用とも:2年ごと
ナンバー色(白/緑)と車検証の「用途」「車体の形状」「自家用・事業用の別」で判定するのが確実です。「2t」「4t」といった商習慣上の呼称ではなく、車検証の数値・区分で判断してください。

トラックの車検はどこで受ける?

トラックの車検は自家用乗用車と同様に、ディーラーや整備工場、車検専門店で受けることができます。正確には工場の資格区分で意味が変わります。
 
また、管轄の陸運支局に持ち込む、ユーザー車検でも受けることが可能です。

指定整備工場(いわゆる民間車検場)

  • ●国の検査場に持ち込まず、工場内の完成検査まで実施可能。
  • ●設備・人員・検査ラインが整い、大型対応ピットを備える工場も。
  • ●ディーラー系トラック工場はこのケースが多く、一括管理(定期点検・予防整備・継続検査)が強み。

認証整備工場

  • ●分解整備・事前点検・整備までを実施し、最終検査は運輸支局等へ持ち込み。
  • ●地域密着で柔軟・費用を抑えやすい傾向。大型可否や対応範囲は工場ごとに要確認。

ガソリンスタンド

  • ●指定又は認証を取得し、設備・人員要件を満たしている店舗に限り対応可能。
  • ●大型・中型に対応できるかはテンポさが大きいので事前確認必須。

ガソリンスタンド

  • ●指定又は認証を取得し、設備・人員要件を満たしている店舗に限り対応可能。
  • ●大型・中型に対応できるかはテンポさが大きいので事前確認必須。

ユーザー車検(運輸支局・検査登録事務所/軽は軽自動車検査協会)

  • ●所有者自身が予約・書類作成・ライン検査を行う方法。
  • ●費用を抑えられる一方、貨物車は検査項目が多く難易度高め。
  • ●安全のため事前に認証工場等で点検してからの受検を強く推奨。

トラックの車検費用相場と内訳

こちらでは、トラックの車検にかかる費用の目安と、内訳について解説していきます。

トラックの車検費用の目安

トラックの車検費用は、車両のサイズや依頼先によって大きく異なります。

  • ●小型トラック:100,000円~
  • ●中型トラック:150,000円~
  • ●大型トラック:200,000円~
※ディーラーなど代行車検を受けた場合の費用
 
ディーラーで車検を受ける場合、純正部品や専門技術による安心感がある反面、費用は高めです。
 
整備工場は地域密着型で柔軟な対応が可能で、価格も比較的抑えられます。ユーザー車検は最も安価ですが、整備や書類準備を自分で行う必要があり、手間と知識が求められます。
※金額はあくまで目安です。法定費用(重量税・自賠責)や料率は改定があります。最終金額は見積で確認してください。

トラックの車検費用の内訳

トラックの車検費用は複数の項目で構成されており、車両の種類や状態によって金額が変動します。主な内訳は次の通りです。

項目 内容と費用の目安
自動車重量税 車両総重量に応じて課税します。環境性能によって減免もあり、大型車になるほど高額です。
自賠責保険料 12ヶ月契約で約20,000円前後(車種により変動)
検査手数料 運輸支局での検査費用で、約2,000円が必要です。
点検整備費用 整備工場やディーラーでの部品交換・調整費です。トラックの状態によっては交換する部品が増え、費用が高額になります。

これらを合算すると、小型トラックで100,000円前後、大型トラックでは200,000円を超えるケースもあります。特に点検整備費用は、依頼先や車両の劣化状況によって大きく変動します。

トラックの車検に必要な書類と手続きの流れ

トラックの車検を受ける際には、事前に必要書類を揃え、手続きの流れを把握しておくことが重要です。主な書類は次の通りです。

  • ●車検証
  • ●自賠責保険証明書
  • ●自動車税納税証明書
  • ●点検整備記録簿
  • ●継続検査申請書
 
手続きの流れは、まず整備工場やディーラーで事前点検を受け、必要に応じて部品交換や調整を行います。
 
その後、運輸支局に車両を持ち込み、検査ラインで構造・機能の確認を受けます。検査に合格すれば新しい車検証が交付され、次回車検までの有効期間が更新されます。

まとめ

トラックの車検は、安全性の確保と法令遵守のために欠かせない点検制度です。有効期間や費用、必要な書類や手続きの流れを正しく理解することで、初めてでもスムーズに対応できます。
 
車両の種類や使用状況に応じた選択肢を知り、計画的に車検を進めることで、安心して業務に取り組めるだけでなく、コストや時間の効率化にもつながります。

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