2022.05.10

飲酒対策

飲酒検問に捕まるとどうなる? 罰則とその後の流れ

目次

幹線道路や見通しの悪い路地など、屋外の路上に待機している警察車両を目にすることがあります。
これらは道路交通法の違反者に対する、取り締まりを目的とした行為です。
中でも飲酒に関する取り締まりである、飲酒検問は厳格です。

この記事では、飲酒検問の実態や罰則について解説します。

飲酒検問とは

警察活動には様々な業務が存在します。犯罪の捜査や検挙、取り締まりなど、すべての活動は、健全な社会生活を維持するための治安維持を目的としています。

検問は、通行人や通行車両に対する、道路交通法の遵守状況を点検するために行われる行為です。検問の対象車両は様々であり、警察官により道路交通法の違反及び異常、または不審と認められる車両に対して行われます。

飲酒検問は車両運転者に対し、酒酔い運転者及び酒気帯び運転の有無を確認するために行われる検問です。

検問は警察官の嗅覚や、専用のアルコール検知機(アルコールチェッカー)を用いて行われ、運転者の呼気に含まれるアルコール量を測定します。

法的拘束力

警察官により飲酒検問を受けた際には、検査内容により運転者に求められる対応は異なります。警察官による目視や嗅覚による呼気チェックの場合には、法的強制力はなく任意検査となることから、検査義務はありません。

しかし、専用のアルコール検知器(アルコールチェッカー)を用いた飲酒検問は、道路交通法に基づく強制捜査となっており、拒むことはできません。警察官の検査要請を拒んだ場合には、道路交通法違反で検挙される可能性があります。

飲酒検問のスケジュール

飲酒検問は全国の都道府県を対象に、様々な地域や場所で行われています。飲酒検問が行われる具体的な場所と日時は、各都道府県の警察公式HPから確認することができます。

情報の公開方法は各都道府県の警察署により異なっており、カレンダー形式で具体的な場所や時間を明記している場合や、おおよその場所や時間を列記している場合など様々です。

飲酒検問が行われやすい場所や時間

具体的な場所や時間は各都道府県の警察署により異なりますが、飲酒検問が行われやすい場所や時間帯には共通点が存在します。

交通量が多い場所や、過去に重大な違反や事故が多発している地域などは、対象になりやすいでしょう。また、運転の利便性が高い抜け道や路地、信号機のない交差点なども飲酒検問の対象となりやすい箇所といえます。

時間帯は、午前・午後・夜間などに分かれている事例が多く、飲酒検問の場合には、飲酒者の数が増加する夜間に行われることが多いでしょう。

非公開の取り締まりもある

飲酒検問は、公開されている内容がすべてではありません。状況次第では、非公開で行われる事例も存在します。事前に公開されていない場所や時間に、飲酒検問が敷かれる可能性も十分に考えられるのです。

〈参考〉警視庁 公開交通取締り

飲酒検問によりアルコールが検知されたら

飲酒検問による検査の結果、アルコールが検知された場合には、運転者や周囲の関係者に道路交通法に基づく行政処分及び罰則が与えられます。

飲酒運転の行政処分

酒酔い運転

  • 罰則:免許取消し、欠格期間3年

  • 点数:35点

酒気帯び運転

◯呼気中のアルコール濃度0.15mg/リットル〜0.25mg/リットル未満

  • 罰則:免許停止 期間90日間

  • 点数:13点

◯呼気中のアルコール濃度0.25mg/リットル以上

  • 罰則:免許取消し、欠格期間2年

  • 点数:25点

飲酒運転の罰則

車両等の運転当事者

  • 酒酔い運転:5年以下の懲役または100万円以下の罰金

  • 酒気帯び運転:3年以下の懲役または50万円以下の罰金

車両等を提供した人物

  • 酒酔い運転:5年以下の懲役または100万円以下の罰金

  • 酒気帯び運転:3年以下の懲役または50万円以下の罰金

酒類を提供した人物または同乗した人物

  • 酒酔い運転:3年以下の懲役または50万円以下の罰金

  • 酒気帯び運転:2年以下の懲役または30万円以下の罰金

〈参考)警察庁 みんなで守る「飲酒運転を絶対しない、させない」

飲酒運転は絶対にしないことが大切

飲酒による運転は年々減少傾向にありますが、定期的に重大な違反や事故が起こっていることも事実です。飲酒運転を撲滅するためには、一人ひとりの強い意識が求められます。

アルコールの摂取は飲酒以外にも

アルコールを摂取する手段は、飲酒だけではありません。微量でもアルコールが含まれている飲食物には、注意が必要です。

栄養ドリンクやウイスキーボンボン(酒入りのお菓子)、身近な料理にもアルコールが使用されている場合があります。意識せずに摂取した場合、過失による飲酒運転となってしまう可能性も否定できません。

少量の飲酒量でも法律に抵触する

道路交通法における飲酒運転の基準は、アルコール濃度0.15mg/リットル以上です。違反となる濃度の基準を実際の飲酒量に置き換えると、ビール中瓶1本(度数5%が500ml)、日本酒1合(度数15%が180ml)、缶チューハイ1.5缶(度数5%が520ml)程度となります。

上述の飲酒量は、日常的に飲酒の習慣がある方や、飲み会の席では容易に到達してしまう量かもしれません。飲酒の際には、運転者や周囲の人間が「飲んだら乗らない」を徹底し、絶対に車両の運転をしてはいけません。

まとめ

飲酒検問は、飲酒運転者を撲滅するために行われる警察活動です。全国の都道府県で定期的に行われており、スケジュールは一部の例外を除き警察の公式HPから確認することができます。しかし、飲酒検問の有無に関わらず、飲酒時には運転しないという強い意識を持つことが大切です。

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